<問題の意味>
(1) の続きです。右図のような分布パターンを加重平均すればボルツマン分布になるといいました。
そこで分布パターンの数え上げとそれぞれの重み(相対頻度)の計算をやってみましょう。
まず、
分子数がNであることを
条件にあう(x0, x1, x2, x3,・・・) の重みを W とすると、Wは多項分布の式で得られます。 |
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<N=3, M=3 の場合>
N=3, M=3の場合を調べましょう。上の2つの式を満足するパターンは右の(a)の通り3通りになります。 それぞれの重みは、左から順に W=(2+1)!/2!1!=3, (1+1+1)/1!1!1!=6, 3!/3!=1 です。 それぞれの箱に入った個数を数え上げると(b)になります。例えば 0 の箱には 2×3+1×6+0×1=12 の相対頻度で分子が入ります。 (1) のシミュレーションで求めた分布によく似ています。 | |||
<N, M が十分大きい場合>
現実の原子・分子の世界ではNもMも極めて大きな値になるので、場合分けや数え上げは無理です。 そこで、重みが一番大きい分布が支配的であると考えます。ただし、重みそのままではなく重みの対数を調べます。 右が対象とする関数で、αとβは未定乗数というパラメータです。x0等で偏微分すれば指数関数分布が導かれます。 |
f = log (x0+x1+x2+x3・・・)!/x0!x1!x2!x3!・・・
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