Finite Element Method (1)

A self study of the book by Zienkiewicz and Morgan (1983)

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(1) Outline

次の二階偏微分方程式と境界条件を考えます(Text p.132)。

解の第一歩は weighting function W(x,y) を掛けて積分することです(Text p.66)。
φとWを shape function N(x,y)で展開すると次式に到達します。
この連立一次方程式はコンパクトに=fと書けます。
Ωを三角形または四角形の領域 Element(Ωe)に分割します。
この式はコンパクトにKeφe=feと書けます(Text p.133)。
(2) Element and Node

前項の Ω と Ωe の例を下に示します(Text p.146 を参考)。Element は左図で e=1〜9, 右図で e=1〜18 です。Node はどちらも1〜16です。

FEM では各Element について得られたKeφe=fe (Local equation)からKφ=f (Global equation)を組み立てます。Keの形はfeの形に依存します。

 

(3) Shape function

上では偏微分の形で現れましたが、Nie(x,y) をshape function といいます。e はElement, i はNodeです。Local model では三角形なら iは3個、四角形なら4個です。図上右では e=1 の (N1,N2,N3) とe=2 の (N3,N4,N1)は同等です。
Nie(x,y) は Node i でのみ1を取り、その他のNodeで0となります。線形では直線または平面をもとに関数を組み立てます。

高次のshape function もあります。2次なら放物線も取り入れて組み立てます。 右図は三角形に対する2次の関数N6e(x,y) です (Text p.188)。 Mathematica で描きました。

(4) 2nd-order Shape function N5e(x,y)

Node は図の左端の頂点を 0 としてぐるりと左巻きに 1,2,3,4,5と進む。Node 1,3,5 は辺の中点。 N5eはNode 5で1を取る関数 (Text p.188)。

(5) keφe=fe and Kφ=f

上図の三角形 Element の場合、e=1 については

という形になります。K=k×(Elementの面積) です。行列要素が整数なのは、Elementが直角二等辺三角形であることに由来します。右辺の f は、一般にNeumann型境界条件と系のバルク定数Qで決まります (Text p.135)。

この関係式をすべてのElementについてAssemble すると φ1〜φ16についての連立一次方程式


が得られます。右辺の第一項はQに由来する成分、第二項はNeumann型境界条件に由来する成分です。
(6) Dirichlet型境界条件

Node が n個あるものとします。=fはn元連立一次方程式です。 さて外界と接する m個の Node が任意の値に設定されているものとします。任意とはいっても現実を反映しています。

=fでいえば、m個の変数に値を代入したあとで (n-m)元の連立方程式を解くことになります。しかしそれは不可能です。

まず、係数行列式を調べるとn元では det(K)=0 ですが、1個目の境界値を代入すれば(n-1)元方程式の係数行列式は有限となり、方程式は解を持ちます。 しかしその解の中に次の境界値が含まれることは稀です。なおも境界値を代入していっても解は存在しません。

Text ではこれを問題視していないのでもしかすると私の理解が浅いのかもしれませんが、自分なりに策を練りました。

  1. [PROCEDURE InsertPhiToKr] この問題点を気にせず、m個の境界値を代入して(n-m)元の連立方程式を作り、Gauss-Jordan法で解く。
  2. [PROCEDURE LSQnode]S=|-f|2 を(n-m)個の φ について微分して極小値を求める。得られた(n-m)元の連立方程式を Gauss-Jordan法で解く。
近似の度合いは σ2=|-f|2/n で評価します。 後者のほうが σは小さくなります。

8-24, 7-3-2024, S. Hayashi