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<関係する化学種> クエン酸をH3X と表すことにすればNaOHを滴定しているときに存在する化学種は次のようになります(ただし、H2O は除外します。また、分子状のNaOHの存在も考慮します)。 H3X, H2X-, HX-2, X-3, H+, OH-, Na+, NaOH 溶液に投入するクエン酸の物質量を体積で割った値を仕込み濃度 CX とします。もしクエン酸が電離しなければ濃度は CX となります。 |
<基本的考え方>
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| <水素イオン濃度 [H+] とクエン酸仕込み濃度 CX の関係>
x=[H+] とするとxは次の6次方程式を満足します。 ここで
αはNaOHの解離度、KSはNaOHの解離定数、KWは水のイオン積です。 | <pH-CX 曲線. NaOH が完全電離> NaOH の仕込み濃度が 20, 30, 40, 50, 60 mmol/L のとき、pH がクエン酸仕込み濃度 CX に対してどう変化するかを示したのが下図です。○を滑らかに結んだのがpH曲線という解釈には疑問符がつきます。
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| <pH-CX 曲線. NaOH が10%電離> NaOH の仕込み濃度が 20, 30, 40, 50, 60 mmol/L のとき、pH がクエン酸仕込み濃度 CX に対してどう変化するかを示したのが下図です。完全電離モデルよりは測定データとの整合性が高いように見えますが誤差が大きいので確かなことは言えません。
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<pH-CX 曲線. NaOH の解離度の効果> NaOH の仕込み濃度が 45 mmol/L のとき、NaOH の解離度αが変わると pH が CX対してどう変化するかを示したのが下図です。なお、完全解離(α=100%)では4次方程式を解きます。また 、α=99%と100%では区別がつきません。αが変わっても中和点は事実上変わらないことがわかります。
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