<コナン君の方位コンパス>
「名探偵コナン」の vol.16, file 6 (1997) 「邂逅」で怪盗キッドからの暗号を解いたコナン君は方角を調べ始めます。
コ「えーっと太陽、太陽!」 これを検証してみました。 |
<コナン君の方位コンパスの実験(東京、2/27/2025)>
次の写真は上下方向が南北に合わせてあります。時計はほぼ正確です。日本標準時からのずれは気にせずともよいでしょう。太陽の方向に合わせるために線香の影を時計の上に落としました。 @は太陽の方向です。Aは文字盤の12時の方向、Bは両者の二等分線です。 2時、3時、4時、どれをとってもコナン君の南は西に5°〜10°ほど振れています。 ![]() |
<地球中心論でシミュレーションをしてみる>
図(a)はコナン君方式を午後2時に即して図解したものです。午後1時の方角が南となると期待されます。
地球中心論は次のようにモデルを設定します。(1)地球は球体、(2)地球は円軌道を描いて公転、(3)公転面から傾いた軸の周りを地球は自転する。 現実はもっと複雑ですが、誤差はそんなに大きくないであろうというのが我々のスタンスです。 このモデルに基づいて北緯35°における(ψ,φ)を算出したのが右の図です(Modula-2 プログラム SunTracker, 「太陽はどこに見える?」)。 ![]() |
<コナン君方式のシミュレーション結果>
図の逆U型曲線群は、冬至から夏至までの半年間、(ψ,φ)の値を夜明けから夕暮れまでプロットして得られたものです。それを横切る曲線は、n時00分の位置です(n=6〜19)。(-30°)は、12時の方角が短針の方角から30°左に振れた位置にあるという意味です。 ●-○-● において右と左の●は、それぞれ2月末頃の太陽の位置(ψ,φ)と12時の方角(ψ)、○は二等分線の位置(ψ)です。 午後1時から5時まで算出しましたが、いずれの○も真南から若干西に振れていることが分かります。
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<まとめ>
コナン君の方位コンパスは、精度を云々しなければ十分実用になることが、実験でもシミュレーションでも示されました。スマホのコンパス・アプリが使えない状況のもとでは大いに役に立ちます。 しかし、シミュレーションによると、精度が季節に依存することが分かります。 右の図によると、夏至の頃に短針と12の二等分線を取ると30°〜45°西に振れること、むしろ 10 あるいは 11 との二等分線を取るべきであることが示唆されます。今後検証すべきでしょう。 (注)Python でも同様の図が得られます。 |
<夏至の頃のコナン君方式>
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